長野県の北信、一部の東信地域には「御風呂敷」または「風呂敷入れ」と呼ばれる風習があります。結婚を申し込む際に、男性側が正絹ちりめんの風呂敷が入った桐箱と生菓子を女性側へ持参する風習です。
数日後に風呂敷が戻ってきた時は断られた事を意味し、戻ってこない場合は承諾していただいたとして、結婚に向けて準備をします。
御風呂敷・風呂敷入れの由来はいくつかありますが、「大切な娘さんをいただきたい」という意味や「娘さんを大切にします」という意味がこめられていたと言われています。両家のつながりに大きな役割を持つアイテムです。
嫁入り道具の一つとして持たせたり、仲人や親戚などへの贈り物を持参する際に使用したりもします。現在は結納の席で同時に行われることもあります。